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研究:THz分光法
久留米高専 平川研究室
THz(テラヘルツ)分光法とは…
 THz(テラヘルツ)分光法とは、最近注目を集めているテラヘルツ波を用いて、様々な物質を調べる手法です。久留米高専では、大阪大学アイシン精機と協力して、テラヘルツ時間領域分光(THz-TDS)システムを九州地区で初めて立ち上げ、ゴムを対象にして研究を行っています。
テラヘルツ光とは…

 テラヘルツ帯とは、光と電波に挟まれた電磁波の領域のことで、この領域に属する電磁波をテラヘルツ光(波)と言います。これまで良質な光源が存在せず、未開拓の電磁波領域となっていました。スペクトルで示すと下図の通りです。

テラヘルツ分光法のメリットは…

 テラヘルツ光は、光と電波の性質を持った独特な電磁波です。電波のように物質を透過し、光のように鏡やレンズで制御することができます。また、X線のようにエネルギーが高くありませんので、本質的に安全な電磁波です。以上のような性質を生かして、物質を破壊することなく検査できる用途に適しています。

テラヘルツ分光法の原理は…

 本研究室では、時間領域分光法を採用しています。この方式の大まかな原理は、物質に照射したTHz光と物質を透過してきたTHz光の波形を比べて、物質の性質を求めるものです。実験で得られたデータを、コンピューターで処理して、特性がわかりやすいデータにしています。装置や実験データは次のページへ。